2009年7月29日水曜日

「1秒!」で財務諸表を読む方法:なぜ、外資ファンドは自己資金比率が高い会社を狙うのか?

■ 外資ファンドが狙うのは、ROEが低く、自己資本比率が高い会社である。
 - 借入してもある程度の安定性が担保できるため、LBO(借入金を利用した買収)を採用しやすくなる
   ・ 投資家からの資金より、借入金を利用したほうが、ファンドの取り分が多くなる
     ・ 利回りとは、利益/投資家からの資金であるため、借入金の比率が高いほど、利回りは高くなる
     ・ 通常、ある一定の利回りまでは投資家が総取り、ある一定の利回りを超えると、その中のXX%をファンドが取るという仕組みを取っており、利回りが多くなる程、ファンドの取り分が増える構造である
   


「1秒!」で財務諸表を読む方法:なぜ、タクシーは増え続けるのか

■ 財務会計においては直接原価計算方式を取っている

直接原価計算方式とは、
 - 売れた分の製品の原価しか、PL上反映されない
   ・ 売れなかった分は、棚卸資産として計上される
 - 従って、たくさん作って一個当たりの固定費負担を減らしたほうが、PL上「よく見える(≒儲かる)」


■ 直接原価計算方式を取っていることを鑑みると、タクシー業界においては、兎に角台数を増やす方向にインセンティブが働きがちである

 - タクシー業界においては、変動費:運転手人件費・燃料費、固定費:本社人件費、事務所費用、車償却費 と考えることが出来る

 - 直接原価計算方式で考えると、とりあえず台数を増やすほうが、固定費負担は減るためPL上は「よく見える」
   ・ 少なくとも本社人件費、事務所費用の固定費負担は減る
   ・ 車償却費も、台数増加による仕入価格ディスカウントが見込まれるため、負担は減る可能性が高い

 - 変動費扱いのタクシー運転手は溜まったものじゃないが・・・・




2009年7月28日火曜日

PWLS

パラレルワールドラブストーリー
★★★★★


間違いなく、5つ星。
勝手に4文字に略してみる。

「麻由子」が親友の恋人である章、そして、主人公の恋人である章。
二つの世界のどちらが「夢」「現実」なのか。

途中までは秀逸。
とくに、居酒屋で見つけた、「夢での出来事」
あれは、やはり現実だったのだ。
だとしたら・・・・なぜ、みな僕をだまそうとするのか。

そして、読み終わると、序章が最も美しいことに気づく。
最後はちょっといただけないからだ。

僕は山手線、「麻由子」は向かいの京浜東北線。
線路をはさんで、僕は一目ぼれする。
そして、学生最後の日、勇気をだして、京浜東北線に乗り込む。
でも彼女は居ない。
ふと、並行して走る山手線を見ると・・・



記憶は、結局は、ストックではなく、フローなんだ。
改変もされるし風化もする。
でも、だからこそ、よいと思う。
何度も思い出して決して忘れないようにする、モチベーションになるから。

2009年7月20日月曜日

24時間リレーマラソン、不器用な月曜日

一昨日、昨日は24時間リレーマラソンをやってきた。
1チーム最大12人で、24時間を走りきるというもの。コニカミノルタ主催の列記とした競技である・・・。

うちのチームは当初は11人。ドタキャンが思ったより少なく、10人での参加となった。
参加して思ったが、これ、結構戦略が必要なんですよ。きっと。

まず、
■ 何周単位で回るか
ということ。ある公園で大会をやっているんですが、一周1.5kmなんです。で、これを何周交替で走るか・・・。ということ。当然、1周交替が原理的には最も速いはずですが、永遠に続くインターバル走をやっているようなもので、いかんせん辛い。つまり、全力ダッシュを30mして1分休む・・・を、10回繰り返すのと、300mを走るののどちらが辛いかということです。


■ 夜シフトをどうするか
これも問題です。夜はやっぱり眠い。まとまった休みを取るためには、2、3チームに分けて時間交替にしたほうがよい。


両方とも、脆くも崩れたって感じですねw
まず、何周交替か・・・・なんですが、結局1周交替になったものの、最後はヘトヘトでジョギングのようになってましたw つまり、ゆっくり30m走るを繰り返してた感じですね。

次に夜シフト・・・
これは、きつかった。足が痛くなって寝たヒトは起きてもより足が痛くなってるわけで、「寝ることで、逆に戦力外になってしまう」というジレンマが・・・・・。結局、走れる奴は最後まで残るか・・・ということになり、3時半から終了の10時まで、ずーーっと長いインターバルではありながらシフトを廻してました。w


でも、最後はなんだかOne for all的な雰囲気になって、GREEENの曲も流れ、無駄に感動で皆で肩を組みながらゴールという顛末になりました。

いやぁ、楽しかった!


という美しい結末では、終わらない。
次の日。
■ 横断歩道で老婆に抜かれる。
■ リアルに痙攣する
■ 歩道橋が悪魔に見える。

本当にきついのは最後。帰るまでが遠足。
でも諦めたら・・・試合終了だよ!

会社はこれからどうなるのか を読んで

非常に面白かったので、メモを残すことにする。

基本的な構造は、

■ 会社とは?をめぐるこれまでの学説「法人名目説」と「法人実在説」の基本的な構造。特に、法人名目説的なアメリカと法人実在説的な日本の対比。

■ 「金融革命」「グローバル化」「IT革命」等、規模の大きい工場さえ作れば儲かっていた産業資本主義から、情報/知識の差異性を基とするポスト産業資本主義へのシフトという環境変化

■ 上記の会社論が、環境変化を受けてどのように変遷しつつあるかを述べる

という3部構成と考えている。

ということで、この3部構成にしたがって、面白かった部分を抜粋する。(決して、それを全て読んでも本のあらすじにはならないと思うが。)

1.法人の基本構造

■ 法人とは
共同企業(複数のヒトがオーナー)が外部の個人や企業と結ぶ契約関係を簡素化するために導入された法律上の仕組み。ヨーロッパ中世の地方自治体においても「市民一同(法人)」の権利として、領主との契約を結んだ。
 ・・・・ オーナーの誰かがしんでも契約が続く。


■ 


2.環境変化

■ 金融革命とは、1980年代に、金融制度の自由化(エクイティファイナンスの発達)と金融技術の発達(デリバティブ市場の発達)によって十分な信用さえあればだれもが自分の必要に応じて低い利子率で資金を自由に調達できるようになったことを指す。それが、日本の場合はバブルおあれだけ酷くしたとも言える。

基本的構造は、

ナンバーワンの首都である東京は、世界の金融セクターの首都にもなり、全世界から大挙して金融機関がやってくる!と日本人が思った→

投機的な土地の買いあさりを始めた→

大企業は好景気でお金を借りる必要がなくなってきて、銀行は中小企業への融資をせざるを得なくなった。どんな中小企業に融資すればいいかのノウハウもないので、とりあえず「土地さえ担保にしてくれれば貸すよー」という、土地神話をすっかり信じた融資をしてしまった。→

バブルがバブルを生む結果となってしまった。


続く。

2009年7月17日金曜日

川下統合

シスコの戦略についてのディスカッション議事。

彼らは、「レタス」「ピーマン」等をレストランに供給する卸業者。
彼らは、無料でのレストラン経営コンサルタントサービス(コストコントロール、顧客獲得 等)を始めた。
それによって、(その魅力的サービスを受けられるなら・・・・と、他の卸に変えるインセンティブが少なくなり、)すなわちスイッチングコストが高まる。

というもの。

さて、大規模化することで、モノ・カネ・情報を集めてきた卸業者が、ある種の分散事業であるコンサルサービスを始めることがうまくいくのか・・・・・否か。


構造的な要因として、「レストラン経営がうまくいっていない顧客(結果として、シスコへの材料購入額も少ない)」への過剰サービスになりやすい特性を持ち、それは経営がうまくいっている顧客(結果として、シスコへの材料購入額も多い、優良顧客)への不満を募らせる結果となる。
 -その分、材料を安くしてくれ!となる
どこで、サービス多様化/高度化をやめるか・・・・の見極めこそ、重要になるわけだ。


ちなみに、TIPSとして、消費者金融の金利は、お金をちゃんと皆が返せば、半分になるとのこと。
これも、お金をちゃんと払わないヒトのために、まじめな客がコストを支払ってることになる。


2009年7月12日日曜日

ノウイング

★★☆☆☆


せっかく、レイトショーで見たんだけど・・・・・・

序盤は良かった。謎解きとかがハラハラする。
で、あとはCGだね。良かったのは。


飛行機が墜落するシーンとか、地下鉄がぶっ壊れるシーンとかは秀逸。
でも、映画の中身は・・・・・・・・・。
途中から話が見えててなんとも言えませんw

2009年7月10日金曜日

合名会社・合資会社

合名会社とは、株主が全員会社の借金に対して無限責任を負っている。
合資会社とは、無限責任の社員と有限責任の社員が混在している。

明治時代、会社制度を法的に整備するときに、三井財閥の事情に合わせたのが合名会社、三菱財閥の事情に合わせたのが合資会社と言われている。TIPSだよ!!

さて、法人格があるのに、なぜ「無限責任」が成り立つのか?
それは、資本金が小さな会社の場合、信用力を高めるために、会社の借金に対して経営者個人が自分の資産を担保に差し出していると考えるとわかりやすい。

特許が面白い

Intellectual venturesという会社が面白い。

技術や特許の「保有者」と「利用者」をマッチングさせる、特許のスーパーマーケット業と言ってよい。
これまで、特許は自前主義。技術が複雑化している現代では、数千にも及ぶ特許を取得しないと新商品を作れない。自由にライセンスを取引する文化はなく、譲歩策としての「クロスライセンス(メーカー同士が互いに使用したい特許を物々交換する)」しかなかった。

IV社は、特許のパッケージを取り揃え、利用者が利用しやすいようにする。また、面白いのは、「ニーズのある技術開発を社外の企業や大学などに依頼」していることだ。現状の分析と課題、望ましいと考えられる課題解決の方法、プログラムに参加した場合の報奨金等が書かれたRequest For Inventionを技術者に発行。また、これは新鮮さを保つために3ヶ月の寿命に限定している。これが、案外、技術者の心をくすぐるらしい。

2009年7月6日月曜日