2010年8月9日月曜日

細野真宏の最新経済と政治のニュースが世界一わかる本!を読んで

■ 景気の先行きが良くならないのは、「将来に対する漠然とした不安(年金破綻論の蔓延)」とそれを加速化してしまう「石橋を叩いて渡る国民性」により、全体の6割を占める国内消費が増加しないから。
 - 少子高齢化が進むと年金が破綻するというひっかけ問題が蔓延してしまったから
  ・ 民主党が政権交代を実現させるために不安を煽る要素として徹底的に利用したから
  ・ 社会保険庁の杜撰な管理体系が明るみになり、年金に対する不信感をさらに煽った

■ しかしながら、年金システムの破綻は考えにくい。具体的には2017年以降に社会保険料の増額は見込まれておらず、2038年度において標準的なサラリーマン世帯が年金をもらう時点で現役時代の50.1%をもらえることを維持できる試算結果となっている。
 - 切り崩すストックは、たくさんある
   ・ 200兆円の年金積み立て金
 - 切り崩しのスピードは急加速しない
   ・ そもそも支払いの半分は税金でカバーしている
   ・ 現役の負担(社会保険料)は、(現在でボトムに近いため)今後は激減しない
     - 出生率は1.26を前提としている
       ・ 2005年の最低レベルとしているが、2008年には1.37まで回復
     - 経済成長率は0.8%を前提としている
       ・ 潜在成長率は1~2%といわれているので甘甘の数字ではない


このほか、民主党のマニフェスト達成のためには、具体的に消費税をどれだけ増税しなければならないかといった観点が述べられている。EXCELのシミュレーションシートを作りたい。