2008年1月11日金曜日

小説のような

今日のエレベーターの小さな話。

自分の勤めているビルについて、慌ててエレベーターに乗った。40歳くらいのサラリーマンが一人。そのほかに見渡してみると20代後半の女性が。


そんなに美人ではないのだが、それでも印象に残る顔立ちをしていた。唇は艶を持ってふっくらとしていた。背は中程度。仮に永作博美としよう。


エレベーターのボタンは17階が押されていた。この二人は一緒の会社なんだ。でもなんで話していないんだろう。それだけではなく、対角線の遠い位置に立っている。


ああ。心を惑わされてボタンを押していなかった。20階、20階。




ポン


17階に着く。サラリーマン降りた。だが、永作は降りない。
あれ、もしやうちの会社?だとしたら新しい派遣さん?だとしたらだとしたら・・・



ポン


ああ、なんて話しかけよう。よし降りるときのタイミングで話しかけよう。俺は少し間をあけて降りた。
エレベーターから僕が出終わる少し前、彼女は25階のボタンを押した。ドアが閉まった。

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